2011年09月25日

着物の仕上げの大切さについて

ペタンコの状態.JPGこんにちは。
着物クリーニング、お手入れ専門店 千成屋の香川です。

9月下旬に入り、ここ豊岡は、朝晩は涼しく(寒いくらいですが・・・)、
お昼は爽やかなお天気の気候になってきました。
この様な季節は、結婚式、お宮参り、
早めの七五三をするのにも、とってもいい着物日和ですね。

さて、先日、この様な状態になってしまったお着物を持ってこられました。
わかりにくいですが写真もつけました。

「近所のクリーニング屋さんで洗っていただいたら、
こんなにペタンコになってしまって・・・」
とお客様。

当店は、この様なお客様の駆け込み寺のような存在にもなりつつあります。

拝見させていただくと、やはり、ペタンコで、風合いがない状態でした。

お着物はふんわり感、お着物の風合いは凄く大事な事です。

そのお着物のキセ部分もペタンコ。
皆様、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、お着物にはキセがあります。
キセ部分をふんわりとすることで、風合いもあるのです。
キセとは、お着物の縫い目(生地の継ぎ目)を顕著に出さない部分、
数mm余裕を持たせて縫い目を隠すようにされている部分の事です。
それにより、風合いも生まれ、ふんわりとした着物独特の良さが生まれているのです。

つまり、お着物は、洗い方も大事ですが、
それ以上に、洗った後の仕上げが凄く大事です!

いつもブログで書かせていただいてますが、当店ではペタペタとアイロンでは仕上げません。
シワを取り合えず伸ばしましたでは、お着物がかわいそうです。
当店では、お着物全体に湯のしを施し、立体的に仕上げています。
また、1回の仕上げではありません。2回仕上げを施しています。

ペタンコになったお客様の大切なお着物、もう一度出来るだけ、
風合いよくお手入れさせて頂きました。
やはり、お着物は着物クリーニング専門のお店にお願いする事が何よりです。
そして、仕上げ方を聞くほうが絶対にいいと思います。
「アイロンでペタペタ仕上げます」は注意してくださいね。
仕上げ方をごまかされたら、さらに注意してくださいね。

詳しくは↓
URL http://www.kimono-kirei.jp
着物クリーニング【千成屋】着物・和服・浴衣・法衣・袈裟などの宅配クリーニング。
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2010年09月29日

留袖お手入れの仕上げ

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こんにちは。
着物クリーニング、お手入れ専門店 千成屋の香川です。

すっかり、秋らしくなって、朝晩が涼しく、気持ちのいい季節となりました。
お着物を着用するのもとってもいい季節となってきましたねわーい(嬉しい顔)

今回は、当店での留袖の最後の仕上げ部分についてお話します。

当店では、お着物を洗浄し、全体を湯のししていき、
その後最後の仕上げにとりかかり、たとう紙にお着物をいれます。

最後の仕上げの部分では、お着物にとても光沢がでて、風合いが出てきています。
写真を添付しましたので、ご覧下さい。

今回の、お着物は留袖です。
留袖は、黒色で裾に柄、また比翼もあります。
黒色といっても、お客様のお着物の保存状態などで、
もともと真っ黒だった物が、少し冴えない黒の様な色になっていく事が多いものです。

お手入れをすることで、真っ黒に元に戻る事はありませんが、
洗浄すること、湯のしをすること、また最後に仕上げをしていくことで、
冴えない黒でも、生地に光沢が出てきますので、すっきりとします。

また、お着物は何と言っても、ふんわりとした感じがとても素敵です。
その部分を仕上げの部分で、とても大切にして仕上げていきます。
着物クリーニングでの、この部分作業がとても、大切で、難しいです。
まだまだ、私には出来ない作業なのですが、徐々に学んでいっています。

9月27日より秋のキャンペーンをしています。
ぜひこちらにもどうぞ↓
URL http://www.kimono-kirei.jp
着物クリーニング【千成屋】着物・和服・浴衣・法衣・袈裟などの宅配クリーニング。





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2008年09月25日

着物の手仕上げ(後半)

朝晩がめっきりと涼しくなり、

寒いと感じる日があるようになってきました。

皆様、この季節、体調など崩されないようお気をつけ下さい。


さて、着物の手仕上げの続き、

着物の手仕上げ後半の作業を先日いたしました。

着物全体に湯のしをし、そして、次は、仕上げの仕上げ、

しわ等を直しつつ、お着物をたとう紙に収めるように畳んでいきます。

湯のしを全体的に施してある為、お着物はふんわりとし、

ほとんどシワ等ないのですが、気になる部分を直していきます。

この際も、アイロンでペタペタあてません。

職人父の技術により、着物の隅から隅まで綺麗に、

細かく仕上げてまいります。

そして、金で加工してある部分には、あて紙。

紋がついている場合には紋すべてに、あて紙。

また、折り目部分には、枕を入れ、

お手入れ(クリーニング)が出来上がった着物を、

慎重にたとう紙に収めます。

最後に、防虫香をいれまして。

当店の着物のお手入れ(クリーニング)が完了となります。

たとう紙に収めますとき、

特に着物がふんわりとしている事が実感できます。

ちりめん着物の風合いの良さ、美しさが出てまいります。

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2008年09月18日

着物の手仕上げ(前半)

こんにちは。台風が発生しておりますね。

こちらは雨が降り出しました。

本日は、先日、しみ抜きし全体的に洗い、

乾燥しておりましたお着物の仕上げに取り掛かる作業を、

職人の父についてやっておりました。

当店の仕上げは、細かく言いますと、2回いたします。

繰り返しますが、仕上げを2回するのです。

前半戦と後半戦みたいなものでしょうか。

ちなみにプレス仕上げというモノではございません。


本日は仕上げの前半を徹底的に仕込まれました。

仕立てたままの着物の形のまま立体的に湯のしをしていきます。

着物を立体的に張って行く作業一つ一つも、細かいです。

着物の裾がきちんと揃えてあるか、着物の生地が反れていないか、

その他、一つのお着物を仕上げる事に、

より丁寧に仕上げをしていきます。

ちなみに私、作業に慣れていない為、

かなり時間がかかってしましました。

その後は、父がお客様の着物一つ一つに湯のしし、

また、乾燥してまいります。

秘密な部分もあるため、少し、わかりにくかったかもしれませんが、

本日の作業は、仕上げの第一段階、前半部分をしました。

仕上げはとにかく、大切で、この作業が終わったお着物を

見ますと、生地が輝いて、ふんわりしております。

次の段階の仕上げでいよいよお手入れ終了です。

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2007年11月14日

袋帯の仕上げ

obi-kabi.JPG本日は前回と同じく「仕上げ」についてご紹介いたします。

「袋帯」の仕上げです。

帯は洗わなくても大丈夫とお思いの方がおられますが、

帯にもカビが生えます。帯の表面に出ていなくとも、

帯の中の芯にポツポツとシミが出てきている場合がございます。

この場合、その後、表にもシミが出だします。

また、締めた後に帯に無数のシワがよりますが、

このシワを放っておきますと、以降に伸ばそうとお手入れされても、

元のようには戻らない可能性もあります。

着物は目に見えるしみが出来、お手入れをされますが、

帯は、見えないシミがあるのに、放置されている方も多いはずです。


今回は黄変がポツポツと出てしまった袋帯です。

お手入れをしますのは、職人の父でありまして、私は見習いとして、

目で父のすることを見て学んでおります。

もうすでに出ておりました黄変のシミはこれ以上濃くならないよう、

処理(しみ抜き・洗浄)させて頂き。その後、仕上げです。

当店の仕上げは、プレスで押さえるといったものではございません。

帯を解かずに、そのまま湯のし張りをいたします。

職人が帯を表側・裏側、隅から隅まで、すべて湯のしをかけていきます。

湯のしをする行為一つをとってみても、やはり、長年の腕がありまして、

職人は丁寧に帯を見て、確かめながら、湯のしをしていきます。

そして、袋帯は柄・色が冴えてまいります。

また、結びしわも綺麗に直ります。

湯のし後、お手入れ完了となります。

写真は帯にポツポツとした黄変が出てしまったものです。

ご参考までにご覧下さい。

★★★★★お着物保存のワンポイントアドバイス★★★★★

皆さんはお着物をタンスに収納されておられるとき、

どういった状態で収納されておられるでしょうか。

お勧めとしましては、乾燥剤を一緒にお入れ頂くことです。

乾燥剤でも市販品など色々種類がございますが、

シリカゲルといった類のものでよいと思われます。

また、最近ではシートタイプもあり、

乾燥してはまた使用できるタイプもよろしいかと思われます。

液体系を置かれることはお勧めいたしません。

また、シートタイプは別ですが、気をつけて頂きたいのがそれを置く場所です。

必ず、着物には触れないよう隅の方に置きましょう。

余談ですが、以前ショウノウが溶け出し帯についてしまったといった

お手入れをおだしになられた、お客様がおられました。

せっかく、着物に気を使い、大事に保管しておられたと思いますが、

こうなってしまっては、そのシミは取る事が出来なくなってしまいます。

皆様、お気をつけ下さい。

また、市販品はよく注意書きをお読みになり、ご使用下さい。

いろいろな種類のものを入れすぎても危険な事があります。

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2007年10月31日

4つ身子供着物の仕上げ

brog 013.jpg本日は着物のお手入れの最後の部分となります、「仕上げ」について。

先日まではしみ抜きについてでしたが、今回は仕上げです。

やはり何事にも最後が肝心というもので、本当に肝心要の部分となります。

私は見習いのため、職人である父の行う事を見ているのみの事ですが、

それについて感じた事や、父に教わった事などを皆さんにお伝えしたいと思います。


今回は七五三の4つ身の着物です。

当店の仕上げというものは、平台のアイロン台では行いません。

丸洗いをした後、立体的に仕上げていきます。

この立体的というのが、どういうことかお分かりになられない方もおられると思うのですが、

わかりやすく言いますと、人が着ている状態のまま仕上げていくという事でしょうか。

立体湯のし張り仕上げです。

お着物を仕立てたままの状態で立体的に張って、湯のしをします。

職人父が着物を1つ1つこの作業で手仕上げしていくのです。

この立体湯のし張り仕上げをした後は、とっても着物の柄が冴えてきまして、

ちりめんの風合いが甦ってまいります。

私は、それを見ているわけですが、本当にクリーニング前のお着物はなんとなく、

冴えていなかったものが、ふわっと生き返るような輝きになります。

ちりめん着物は風合いがあり、とっても美しいなと心底言える状態となります。

少しドンヨリとしておりました、4つ身のお着物でしたが、ちりめんの風合いが戻りました。

写真では少しわかりにくいかと思いますが、

立体湯のはり仕上げをした着物のお写真を載せましたのでご覧下さい。


★★★★★着物保存のワンポイントアドバイス★★★★★

長年お着物を着られていない方、着物をタンスに収納したままになっている方、

たとう紙(文庫)のお色は変わっておりませんか。

たとう紙(文庫)に黄色い斑点があったり、紙自体がうす茶色に変色している場合は、

すぐに中のお着物を確認してみましょう。

ちりめん着物は息をしておりますので、
たとう紙の変色で中の着物にしみなど出来たりします。

たとう紙の中の着物がまだ綺麗で、たとう紙が古くなってきている場合は、
1度新しいたとう紙に変えておくと、お着物の保存にっとて、とっても有効です。

ぜひ、タンスの着物のたとう紙を確認してみてください。

http://www.kimono-kirei.jp




posted by きものキレイ at 18:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 着物お手入れの仕上げ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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